愛知県尾張(名古屋圏)の宿泊需要は延べ1,566万人泊、うち外国人407万人泊で比率26.0%。客室稼働率69.2%は全国平均61.6%を7.6pt上回り、月別の振れ幅は11.9ptと調査対象のなかでも小さい。季節の谷が浅く、通年で埋まる市場である。期待利回り4.9%は東京より0.8pt高い。
主要指標
需要 — 外国人宿泊の国籍構成
外国人宿泊の国籍構成(金=愛知県/グレー=全国)
外国人比率26.0%で、国籍構成は中国・台湾・韓国・香港が上位を占める。製造業の集積を背景としたビジネス需要と、東アジアからの観光需要が併存している。
需給 — 月別の客室稼働率
月別の客室稼働率(愛知県・2025)
最高は11月74.1%、最低は1月62.2%で振れ幅11.9pt。振れ幅11.9ptは、調査対象都市のなかでも小さい部類に入る。閑散期対策より、通年での単価最適化が主戦場になる。
投資 — 期待利回りの都市間比較
| 都市 | 宿泊特化型ホテルの期待利回り |
|---|---|
| 東京 | 4.1% |
| 京都 | 4.5% |
| 大阪 | 4.5% |
| 福岡 | 4.7% |
| 名古屋 | 4.9% |
| 札幌 | 5.0% |
| 那覇 | 5.0% |
| 仙台 | 5.3% |
季節変動の小ささを考えると、この利回り差には検討の余地がある。
市場評価
稼働率が高く季節変動が小さいという、運営面では扱いやすい市場。ビジネス需要と観光需要の二重構造が収益を支えている。東京より高い利回りが取れる一方で、運営の難度は東京と大きく変わらない。
調査の方針
本調査は公表統計のみを用いた机上調査です。客室稼働率は都道府県単位、延べ宿泊者数は広域市町村区分単位の集計であり、市域と完全には一致しません。個別物件の収益性は立地・業態・運営形態によって大きく異なるため、取得判断には物件ごとの検証が必要です。
出典
- 観光庁「宿泊旅行統計調査」令和7年(2025年)年間確定値(第2表・第8表・参考第1表)
- 観光庁「宿泊旅行統計調査」令和7年(2025年)年間確定値[広域市町村130区分別集計]
- 日本不動産研究所「第54回 不動産投資家調査」(2026年4月現在)