仙台圏のリスクは、需要の総量が限られていることと、出口の買い手が限られることにある。稼働率60.2%は全国平均を下回り、業態別でもビジネス・シティとも全国を下回る。
季節変動
月別の客室稼働率(宮城県・2025)
47.41
55.42
57.53
57.54
57.75
59.76
64.27
67.38
63.59
68.210
65.511
57.412
振れ幅20.8pt(最高10月68.2%/最低1月47.4%)。振れ幅20.8ptは札幌に近い水準である。外国人比率が低いにもかかわらず季節変動が大きいことは、国内観光需要の季節性が効いていることを示唆する。
需要の集中
外国人比率11.3%は、インバウンドによる単価上昇の恩恵を受けにくいことを意味する。国内需要が人口動態とともに縮小した場合、代替する需要源が乏しい。長期保有ではこの点が効いてくる。
確認できていないこと
- 新規供給のパイプライン(着工中・計画中の客室数)
- 実際の取引利回りと、期待利回りとの乖離
- 物件ごとの運営形態(リース/MC/FC/自主運営)の分布
- 既存施設の遵法性(検査済証の有無、旅館業法上の許可の状態)
いずれも公表統計では埋まらない。個別物件の検証で確認すべき項目である。
出典
- 観光庁「宿泊旅行統計調査」令和7年(2025年)年間確定値(第2表・第8表・参考第1表)
- 観光庁「宿泊旅行統計調査」令和7年(2025年)年間確定値[広域市町村130区分別集計]
- 日本不動産研究所「第54回 不動産投資家調査」(2026年4月現在)